揺れる心の意味
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エリザベス・キューブラー・ロスをご存知でしょうか?
彼女は死に向かう人の心理を解き明かした精神科医です。
避けられない死に直面した時、人はどんな反応を見せながら死を受け入れていくのか。
多くの人が同じプロセスを経て、自分の死を受容するのだと彼女は言いました。
衝撃(否認) ⇒ 怒り ⇒ 取り引き ⇒ 抑うつ ⇒ 受容
その5段階を辿るのだと、キューブラー・ロスの著書にも、今日の多くの医学書にも記されています。
今日は、そういう「心のゆれ」についての話しです。
せっかくですから、キューブラー・ロスの理論について、一応補足しておきますね。
「あなたは余命1ヶ月の末期癌です」
そう言われた人の、心は、どう反応するでしょうか?
第一段階は、【衝撃(否認)】です。
「え? 一ヶ月って? ・・・この人は何を言っているの?
私はちょっと体調を崩してるだけなのに・・・・・何が言いたいの?」
あまりに重大な事実で、ストレートに受け止めると心が壊れかねません。
だから、思考が停止します。
あるいは、否認するしかないのです。
この段階は考えがまとまらないか、さもなくば全身全霊で、「ありえない」と感じようとします。
第二段階は、【怒り】です。
考えないようにしたい・・・・でも、頭にはそのことしか浮かびません。
受け入れなければならない重みに、辛うじて反発できるとしたら「怒り」の力しかありません。
「どうして? 何でこの私だけが、こんな目に?
冗談じゃない。 私は幸せに暮らしていく権利があるのに・・・・」
第三段階は、【取り引き】です。
現実的に、どうすれば自分が助かるのか、助かる見込みはあるのか・・・・その模索です。
「確かに今までは食生活もいい加減だった。 体を気遣ったりもしなかった。
でも神様、今度は命を大切にします。
どんな辛い治療だって、文句を言わずに受けます。 何だってします。
だから、助かると言って下さい」
第四段階は、【抑うつ】です。
避けられない死が、現実の話なのだと知った深い悲しみです。
そして第五段階、【受容】です。
「私が死ぬのは分かった。 でも、悲しんでもいられないよね。 時間が無いから。
悔いの無い人生って、どんな人生? 何から始めようか・・・・」
こんな風に、最後の段階に至るまで、人の心は揺れ続けます。
では、キューブラー・ロス博士・・・・彼女が亡くなった時はどうだったのでしょう?
言うまでもありませんね。同じでした。
全く同じプロセスを通って、彼女は逝きました。
私が尊敬する田坂広志氏は、自分の著書でキューブラー・ロスの最後の「生き方」を紹介しています。
その上で、 「では、『不動心』とはどのようなものでしょう?」 と問うのです。
田坂氏は、こう言います。
不動心とは、乱れ続けない心です、と。
乱れ続けない・・・・ということは、乱れたって構わないということですね。
人は、心を揺らしながらでなければ、生きていかれない生き物です。
元気であることを好みますが、落ち込むこともあります。
笑うことを好みますが、泣きたい時だってあります。
怒らないで済む状況を好みますが、怒れてしかたない時もあります・・・・それが人の心です。
地面に深く根差した竹をイメージしてみて下さい。 太い竹がいいですね。
その竹を、思い切り引っ張って、限界まで曲げてから急に手を離します。
すると竹は右に左に揺れながら、バランスを測るように元の位置を目指します。
その位置に止まる為に、揺れるのです。
泣いてはいけない。 落ち込んでいてはいけない。 怒ってはいけないんだ。
・・・・そういう風に、揺れを禁じてしまえば、心は苦しみます。
「そう感じてはいけない」という制約で自分を縛ると、どう感じれば良いのか分からない自分になっていきます。
分からなくなった感情は、さまよいます。
右に左に揺れるのではなく、うろたえ、行き場を失います。
感情を閉じ込めると、いつまでもそのスッキリしない感情に振り回されます。
それは、乱れ続ける心であって、不動心ではないんですね。
だから、感じたいように自分に感じさせてあげる必要があるのです。
怒れた。
泣けた。
落ち込んだ。
その時の振り幅が、反対側にある幸せに導いてくれます。
悲しみが分かり、苦しむ自分だから、喜びが分かります。
その喜びを大切にし、周囲と分かち合う自分になって行けるのです。
揺れて、学ぶ。
揺れて、安らぐ。
今ある感情は、どこへ行けばいいのかを私たちに教えてくれようとしています。
そのための揺れなのです。
心が指し示す出口を、ありのままの心が見つけられますように。
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- [2008/04/11 10:03]
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コメント
ながさん、こんにちは。
すべての順番、通ってきました。
だから落ち込むことがあっていいとわかりました。
はしかと一緒で発疹を押さえず出しきった方がよかったと思いました。
すべてを受け入れたら、がんばれそうな気がしました。
調子悪いときがあっていい。
ある方がいいと病気から学んだ気がします。
まほさん
こんにちは、コメントありがとうございます。
大して病苦や挫折を知っているわけではない私がこんなものを書くのは、実は照れくさいことです。
まほさんの言葉には、重みがありますね。
>調子が悪いときがあっていい
まほさんにそう言っていただけると、私もこれでいいんだと安心できます。
ありがとうございます。
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nagaさんこんにちは。
いつも読ませていただいてます。
今回の内容は、私にとって救われる事でした。
悩むことを完全否定された事がありました。
今現在、「ポジティブ」の意味を取り違えているけいこうにあると、
ある有名な精神科医の本にかかれてありましたが、
その「間違ったポジティブ思考」に完全否定されることがありました。
詳しく書くと長くなるので、ここでは遠慮しますが、
ある人は「揺れる事」は無駄な事だといいます。
詳しくかけないので、わかり難いと思いますが・・・・・。
私が言いたい事は、
今回の内容で、私の「心」が救われたという事です。
ありがとうございます。
これからも読ませていただきます。(^o^)
衝撃(否認) ⇒ 怒り ⇒ 取り引き ⇒ 抑うつ ⇒ 受容
テレビでのそういう病気と死について見たとき、人っておなじなんだなと感じたりしていたので納得です。
私は、30過ぎてからのほうが、子供っぽいかもしれません。
悲しい時我慢しない。
頭に来た時、頭にきたと言う。
自分の気持ちのとおり。
我慢するのをやめたら、みんなが我慢しているのかも、と思いつつ・・・・・・まあ、いいかって思っているみるく♪です。
SWEETさん
こんばんは、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、「ポジティブ」の注意書き説明書の類が不足していて、解釈に疑義を挟みたくなるような考えもありますね。
「悩む」と「悩み続ける」の区分が、特にあいまいな気がします。
>心が救われた
ありがとうございます。
お役に立てたようで嬉しいです。私にとっての大讃辞です。
みるく♪さん
こんばんは
>30過ぎてからのほうが、子供っぽい
え? そうなんですか?
みるくさんって、それでも結構気を遣ってる感じがしますよ。
もっとはじけていいかも、と思ったり。(笑)
周囲の人がどう思うかまで責任は取りませんけど。(^−^)
こんばんは〜^−^
>その時の振り幅が、反対側にある幸せに導いてくれます。
そうなんですよね。。
あるがままの揺れ動く自分の気持ちを知る、受け止める、認めるって結構大変な心の労力でもある。
けれどその道を通らない限り見えないものもあり、だからこそ見えるものが大きい。。
揺れが大きければ大きいほど、自分はいつか幸せになれるんだと
この苦しみから解き放たれるんだとそう信じる気持ちを失わないで
その揺れに任せる自分でありたいですね。。^−^
ながさん、↑のみりくさんみたいに、私もはじけていいですかぁ?
年は関係ありませんよねぇ(笑)
ayaさん
おはようございます。
いろんなことがあって、嫌なこともあって、その全てが心を強くしてくれるし学ばせてくれますね。
辛い思いをした人は優しいし、病気をした人は強さがあるし、結局みんな幸せにつながってるんですよね。
はじける・・・・・・あらら、ayaさん
それ以上はじけるのはどうかと・・・・。(笑)
まいどぅーーーん☆まみれですー☆
みるくさん、ayaさんのコメントを読んでたら、ガラにもなく、はじけてしまいました
まさに私、揺れたらダメなんだと思ってた類です。
思いつつ揺れてたけども!!
揺れないようにして、ギュッてしてる時って、別の何かまで、もらえてない気がする。
それが「学び」だったりするんですかね
すごい☆
今日、なんか、すごい事聞いちゃった気がする!!
ふり幅大きい方が、なんかダイナミックで面白いですしね☆
揺れてもちゃんと戻れる私になろぅ♪
ふぉるる〜♪(勢いづいた時の鼻歌)
まみれさーん
>ふぉるる〜♪(勢いづいた時の鼻歌)
ちょっとー、おなか痛いじゃないですか。
あー、笑いすぎるとホッペも痛い。
幸せ側に振られまくってますが、それもいいですね。
エンターテナーですね、まみれさんって。
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